さいたま国際は消滅…マラソン大会が生き残るための3条件

公開日: 更新日:

 “世界初”だという。

 日本陸連は27日、五輪や世界選手権の女子代表選考会のひとつだった「さいたま国際マラソン」について、今年の開催を見送ると発表した。陸連の横川浩会長は「3度のコース変更など努力を重ねてきたが、国内外の有力選手出場に結び付けられなかった」とのコメントを出し、来年以降は市民マラソンとして継続させるかどうかも含めて、さいたま市などと検討していくという。

 日刊ゲンダイは25日付の記事で、今大会が「中止」に至った背景を報じたが、今回の事例は、マラソン大会の今後を暗示しているのではないか。元陸連専務理事で国際マラソン・ディスタンスレース協会(AIMS)の会長も務めた帖佐寛章氏が言う。

「AIMSは120以上の国と地域で行われる450以上の世界的な長距離レースで構成される会員制の組織です。長距離レースを世界中に広めると共に情報や知識の交換・共有を目的としている。国内にはAIMSの公認大会が22(さいたま国際含む)ある。これまでAIMS加盟大会で消えてなくなった大会はハーフマラソンも含めて世界にひとつもない。さいたま国際が再開されなければ世界で初めての例となる。これは五輪や世界陸上のマラソンで金メダリストを輩出している国として大きな汚点です」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑