プロ野球とJは開幕できるか 専門家チーム三鴨廣繁氏を直撃

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「今の状況ではいつ開幕できるのか、見通しが立ちません」

 こう話すのは、プロ野球とJリーグによる「新型コロナウイルス対策連絡会議」の専門家チームのメンバー、愛知医科大感染症科教授の三鴨廣繁氏(59)だ。

 三鴨氏は会議発足当初、「試合を中止させるのではなく、行う場合はどうすればいいかという前向きな姿勢で考えている」と発言するなど、専門家の立場から、主にプロ野球、Jリーグの開催実現に向けた助言を行っている。両競技は早ければ6月中の無観客開催に向けて準備を進めているが、三鴨氏が言う。

「対策連絡会議の記者会見でもお話ししましたが、各球団は開催に向けて、サーモグラフィーや消毒液などを用意するなど、よく準備をされている。選手の自主練習も人数や場所を分けて行うなど、工夫されています。しかし、今は市中感染のフェーズに入っている。選手、関係者に体調不良者が出るなど、十分な練習ができていない。選手の方々もお疲れのことだと思いますが、緊急事態宣言が出ている中では開催はできない。プロ野球の斉藤コミッショナーは以前は、無観客はあり得ないというお話でしたが、今はそれもやむを得ないという感じになっている。6月にもし開幕するとしても観客を入れてというのは難しく、無観客しかあり得ないという考えです」

 一方、国内の感染者数は依然として多く、5月6日に期限を迎える緊急事態宣言は1カ月程度の延長案が浮上している。いつになったら開幕を迎えられる状態になるのか。

「今は見通しが立ちません。感染者がゼロになってから? もちろん、減少してゼロになれば良いのですが、しばらくそうなることはあり得ないと考えています。国は、何人まで抑えられればという人数については発表をしていませんが、一定のクライテリア(判断基準)を満たすまで、ということになるでしょう」

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