競泳・長崎宏子さん「12歳の私は気にしていなかったが…」

公開日: 更新日:

長崎宏子さん(競泳平泳ぎ 100m・200m)

 小学1年生の夏から軽い気持ちで始めた水泳。平泳ぎだけはなぜかよく褒められ、うれしさからそればかりを練習していた。

 体の成長もあり、泳ぐたびに自己ベストが更新され、小学5年生になる頃には地元の大会では負け知らず。めきめきと頭角を現す長崎さんにコーチは翌年に迫ったモスクワでの「五輪を目指そう」と言った。

 しかし、日本代表の選考大会に出るためには当時の12歳以下の大会では種目になかった、200メートルの記録が必要だった。

「記録のために岩手県で開催された年齢制限がない大会で年上の選手たちに交ざり、初めて200メートルに挑戦しました。そこで、他国のモスクワ五輪出場予定選手たちの中でも2番目にあたる記録を出して優勝しちゃったんです」

 日本人史上初となる、「小学生夏季五輪代表」の期待を一身に背負い、迎えた6年生の春。長崎氏は五輪代表の選考レースを兼ねた5月の日本室内選手権を2位で突破し、最終選考にあたる6月の日本選手権に向けて準備をしていた。そんな矢先、日本のボイコットが決定した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 2

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  3. 3

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  4. 4

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  2. 7

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  3. 8

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  4. 9

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 10

    佐藤輝明はWBC落選か? 大谷ジャパン30人は空前絶後の大混戦「沢村賞右腕・伊藤大海も保証なし」