陸上・新宅雅也氏「出場していたらメダル取れていたかも」

公開日: 更新日:

新宅雅也(陸上・3000メートル障害、5000メートル2種目代表)

「国が決めたことには従う。ボイコットが決まっても悪あがきはするな」

 中村清監督は常々こう言っていましたから、覚悟はできていました。

■一報は中村監督の自宅で

 所属していたエスビー(SB)食品の練習場は都内にある神宮外苑のロードか代々木公園の陸上競技場がメイン。練習の前と後は必ず監督の自宅(千駄ケ谷)で話を聞くのが日課です。

 その日、私は神宮外苑を走り、監督の家に向かいました。瀬古(利彦)君は代々木公園で25キロ走が終わった後、私より早く監督からボイコットが決まったことを伝えられたそうです。そこには「報道陣が30人ぐらいいたよ」とも言ってました。

「正式にボイコットが決まったぞ」

 そうなるだろうなとは思いつつも、実際に監督の口からそれを聞かされ、現実を突き付けられるとやっぱりショックでした。

 瀬古君は前年の福岡国際の優勝でマラソンのモスクワ五輪代表に内定していましたが、私と日体大からSB食品に入った中村(孝生=5000メートル代表)君の2人はこの時点ではまだ代表ではありません。 

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも