<5>2つの台風に新型コロナ 自然に苦しめられた3年生の受難

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 降りしきる雨に何度もため息が漏れた。

 6月1日に活動を再開した千葉の拓大紅陵野球部。和田孝志監督(49)は「高校野球にとって、もともと夏は仕上げの時期。春先などと違ってあまり部員に厳しいことは言わないんです。長い自粛期間のことを考えると、指導者として厳しいことはさらに言えなくなった」と述懐する。

■2つの台風

 が、部員は吹っ切れた様子で8月の代替大会に向かって前を向いた。新型コロナウイルスの影響で原則、遠征禁止も、千葉県高野連は「県内に限れば練習試合も可能」という方針を打ち出していた。高校野球の練習試合は主に土日に行われ、日曜日に2試合をこなす学校もある。ようやく時計の針が動きだそうとした矢先だった。

 6月上旬は天気に恵まれたものの、11日に梅雨入りすると週末は雨、雨、雨。投手は大会日程から逆算して調整するが、それもできなくなった。

「練習試合を何試合か予定していましたが、ほとんど中止です。思えば、あの代の子らは、最初から最後まで自然に苦しめられました……」

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