原監督が「巨人不利」でも日本S全戦DHを受け入れた胸算用

公開日: 更新日:

 一方で元阪神監督の真弓明信氏は19日の日刊スポーツで「逆ではないか。投手が打席に立つことで、代打が複数人、必要になり、継投の機会も増える。DH制では投手、野手ともにそれほど多くの選手を必要とする試合は減るだろう。打つだけの選手が救われて、選手起用の幅が広がるというのは疑問だ」などと、真っ向から否定している。

 なるほど、打つだけの選手は救われるし、彼らを相手にする投手のレベルは上がるかもしれない。ひいてはそういった選手を多く抱えられる財力のあるチームにとって、DH制は有利に働くことになる。

 巨人日本ハムなどで投手コーチを歴任し、DH制を採用する東都大学リーグの中大で監督も務めた高橋善正氏は、「DH制導入についてはおおむね賛成ですが……」と前置きした上で、デメリットについてこう言う。

「投手交代の妙がなくなりますよね。先発投手が好投しているのに好機で打順が回ってきて、その投手に代打を出すかどうかという場面です。今の巨人では、エースの菅野が野手顔負けの打撃をするし、かつては巨人の堀内(元監督)や西武の工藤(現ソフトバンク監督)が打撃で活躍した名シーンもあった。ファンからすれば、それも野球の楽しみのひとつ。『野球人口が増える』という原監督の見解は飛躍し過ぎだと思う。真弓氏の意見も一理ありますからね」

 日本シリーズは不利になっても、来季以降、原監督に追い風は吹くのか……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  2. 2

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  3. 3

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  4. 4

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  5. 5

    山尾志桜里氏“ヤケクソ立候補”の波紋…まさかの参院選出馬に国民民主党・玉木代表は真っ青

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  2. 7

    フジテレビCM解禁の流れにバラエティー部門が水を差す…番宣での“偽キャスト”暴露に視聴者絶句

  3. 8

    国分太一は“家庭内モラハラ夫”だった?「重大コンプラ違反」中身はっきりせず…別居情報の悲哀

  4. 9

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒