コロナ隠蔽、極秘練習…2年ぶりセンバツ ネット裏“怪情報”

公開日: 更新日:

寮内のコロナ集団感染をひた隠しにしていた強豪校

 力士ひとりがコロナに感染したら、部屋全体に広まった大相撲を見てもわかるように、閉鎖空間でクラスター化しやすいのが新型コロナウイルスの怖いところ。それは野球部の寮も例外ではない。

【写真】この記事の関連写真を見る(24枚)

 今大会に出場する私立校で、今年になって寮生の集団感染が発生したという。

 関東地区の高校野球関係者が「我々の間でも話題になっていますよ」とこう続ける。

「この学校は一般生徒の感染が発覚し、そこでウイルスを寮に持ち帰ってしまったようです。もちろん、今の時期は誰しもコロナに感染する恐れがある。仕方のないことだが、どうにも解せないのが学校の対応です。一般生徒の感染状況についての情報はオープンにしていたのに、野球部の“寮内クラスター”には学内で箝口令を敷き、外に漏らさないようにしていたんです」

 野球部員の感染が判明したのは今年1月。センバツ出場校が決まった同29日より前だが、そもそもセンバツは前年の秋季大会の成績で判断される。この学校の成績なら選ばれていただろうし、3月のセンバツ大会までは2カ月近くもある。そこまで必死に隠す必要があったのか。

「センバツ出場が決まっているからこそ、でしょう。寮内で集団感染が起きたとなれば、野球部の活動自体が当面ストップする。勝つことが求められる学校だけに、優勝を狙う上で大きなマイナスになりますから」(前出の関係者)

■有名監督が観客の面前で往復ビンタ

 近年力をつけ、今大会の有力校のひとつに挙がる強豪校の監督の話だ。

 昨年の新チーム結成後、ある名門校との練習試合中に自校の選手に暴力を振るっていたというのだ。相手校の保護者が声を潜めてこう証言する。

「野手がエラーをしたんですが、ベンチに戻ってくると、『消極的なエラーだ』と怒鳴り散らし、ベンチで往復ビンタをしていた。別にボーンヘッドじゃなかったんですがね。その後も執拗にドツかれていましたね。しかも観客がいる公衆の面前での暴力。うちの父兄は唖然としていました。まるで昭和ですよ。これ、大丈夫か? って心配になりました。甲子園常連校で、プロ野球選手も輩出している有名な監督なんですが、すぐにカッとなる性格なんでしょうね。あの調子じゃ、日常茶飯事で殴っているはず。そのうち暴力沙汰が発覚するんじゃないですか」

 なお、この監督は名将で通っており、テレビが密着するなど、マスコミ受けはすこぶるいい。ただ、記者の目がなくなると、グラウンドで“鬼”に豹変することが、よくあるという。

県知事を動かした剛腕指揮官

 勝利のためならスパイ活動やサイン盗みなど、何でもありの高校野球。しかし、ある地方の出場校の監督はスケールが違った。

「県知事を動かしたんですよ」とはマスコミ関係者だ。

「コロナ禍の影響で、高校野球も昨年から何かと制限が多かった。例えば昨年3月から6月にかけての一斉休校中は部活動ができず、練習試合も多くの都道府県で『他県の高校とは禁止』とお触れが出た。そんな中、この監督は県知事に直接電話をして、自分たちの学校だけ便宜を図らせたというのだから驚きです」

 具体的には何をさせていたのか。

「主に練習場所の確保だそうです。この監督は県庁など行政にも顔が利く。学校には野球部専用グラウンドがあるものの、学内でコロナ感染者が出ている。グラウンドで大っぴらに練習していると、各方面から非難されかねない。だから、県内の人目につかない場所で練習をする必要があった。そうした施設を優先的かつ極秘裏に使えるよう、県知事を通して根回し。他県の学校との練習試合も、そうした場所でこっそりやっていたそうです」(前出の関係者)

 この剛腕監督を知る関係者は「県知事を動かす程度は、あの人の華麗な経歴からすれば朝飯前」と口を揃えるが……。

■球場内通路は上野ガード横並の人混み

 無観客で行われた昨夏の甲子園交流試合とは打って変わって、大会初日から大賑わいだったのが球場内の通路だ。

 酒類の販売はしていないものの、各飲食店は通常通り営業、どこも大盛況だった。中でも球場名物のカレー屋には長蛇の列ができたほど。トイレや売店へ向かう人たちも含め、通路はごった返していた。

 とにかく人混みがすごく、額に汗しながらペットボトルやアイスの入った箱を抱える器量よしの売り子は、人の群れの間を縫うようにして歩いていたくらい。

 感染症対策でスタンドで声を張り上げてのセールスを禁じられているようだが、その混みようは深夜11時を過ぎても自転車が通りづらい東京・上野のガード横を連想させた。

 出入り口が分かれた喫煙所は人数制限がされていて、入り口にはスタッフが常駐してチェックする念の入れよう。中に設置されている観戦モニターには「休止」と書かれた紙が張られていた。要はたばこを吸ったらテレビ観戦などせず、さっさと出ろということだ。

 2階と3階の往来は自由で、いたるところの階段では、観戦に飽きたのか、腰を下ろして雑談に花を咲かせる老人がチラホラいた。

 飲食時以外でマスクを外している客の姿はさすがにない。バックネット裏へ入場するためのチケット提示を要求したスタッフに対し「うるせえんだよ」とすごんで強行突破したイカツイ風体の若者にしても、マスクは着用していたが……。

 先行き不安になるネット裏だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 2

    巨人が楽天・辰己涼介の国内FA争奪戦に参戦へ…年齢、実績的にもお買い得

  3. 3

    マエケンの「DeNA入り」が急浮上! 古巣広島まさかのNO、巨人はマー君が足かせで動けず

  4. 4

    DeNA次期監督候補に谷繁元信氏が浮上…南場智子オーナーのイチオシ、本人も願ったりかなったり

  5. 5

    ドジャースの“朗希タンパリング疑惑”で大迷惑!米29球団&日本プロ球団こぞって怒り心頭の納得理由

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」

  2. 7

    メジャー今オフにも「二刀流ルール」撤廃の可能性…ドジャース&大谷翔平に他球団のやっかみ集中

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    俺と巨人ガルベスの大乱闘の一部始終…落合博満さんのヘッドロックには気を失いかけた

  5. 10

    ドジャース大谷翔平は“自信のデカさ”も世界一! 二刀流は「自分にしかできない役割」と会見で断言

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」