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西村徳文野球解説者

1960年1月9日、宮崎県生まれ。右投げ両打ち。福島高(宮崎)、国鉄鹿児島鉄道管理局を経て、81年ドラフト5位でロッテ入団。プロ通算16年で首位打者1回、盗塁王4回。二塁と外野でそれぞれベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。97年現役引退後、ロッテでヘッドコーチなどを歴任し2010年監督就任。1年目にリーグ3位から日本一を達成した。16年からオリックスでヘッドコーチ、19年から監督を務め、昨季限りで退団。

横浜の近藤監督「君が欲しくてトレードを申し込んでいる」

公開日: 更新日:

 私の現役晩年、近藤昭仁さんが横浜で監督をしていたときのことだ(1993~95年)。

 オフシーズンのイベントで大阪へ行くため、新横浜駅から新幹線に乗ろうとしたら、近藤さんとバッタリ会った。解説者時代によく声をかけてくれていた。こちらから挨拶をすると、近藤さんは独特の甲高い声で、こう話した。

「おう、西村じゃないか! 何号車や? ちょうどよかった。ちょっと話があるから、食堂車でお茶でもしないか?」

 当時の新幹線にはまだ、レストラン風の食堂車があった。近藤さんが横浜の監督になってから、お互い会う機会がなかったから、久しぶりに野球の話でもするのかなと思っていた。

 コーヒーを飲みながら少し世間話をしたあと、ふと近藤さんは私にこう打ち明けた。

「実はね、君が欲しくて、ロッテにトレードを申し込んでいるんだ」

 私は思わずコーヒーを噴き出しそうになった。

「トレードですか!?」

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