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適菜収作家

近著に「安倍晋三の正体」「ニッポンを蝕む全体主義」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も発行。本紙連載を書籍化した「それでもバカとは戦え」も好評発売中。6月28日には第2弾「続 それでもバカとは戦え」が発売予定。

完全にイカれた“ばかの祭典”東京五輪強行の責任の在りか

公開日: 更新日:

 ニュージーランド保健省の新型コロナウイルス対策本部の顧問を務めるオタゴ大学のマイケル・ベーカー教授が、東京五輪開催は「ばかげている」「今五輪を開催することは命を失うことにつながる」と批判。その言葉に尽きる。

 国際オリンピック委員会(IOC)会長トーマス・バッハ「五輪の夢を実現するために、誰もがいくらかの犠牲を払わなければならない」、IOC調整委員会委員長ジョン・コーツ「五輪期間中に日本で緊急事態宣言が出されていても大会は開催する」、IOC元副会長で最古参委員のディック・パウンド「菅首相が中止を求めても開催される」「アルマゲドン(人類滅亡)が起きない限り、東京五輪は開催される」。いずれも「ばか」の一言で片付く話だ。

 一番の問題はこの“ばかの祭典”を中止に追い込む力が弱すぎることである。分科会の尾身茂会長は五輪強行によるインド変異株流行への影響について「リスクがあるのは当然」と発言。また人流により変異株の“東京五輪株”が発生する可能性も各方面から指摘されている。

 にもかかわらずIOCが五輪開催にこだわるのは放映権料など莫大な利権があるからだ。この先、IOC関係者だけで約3000人が来日することになっているが、バッハをはじめIOCや各競技団体の幹部には5つ星の最高級ホテルの“貴族生活”が約束されている。

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