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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

【徹底分析】2027年ラグビーW杯組み合わせ決定 日本悲願の「8強入り」をプロが占った

公開日: 更新日:

 ラグビー・ワールドカップ(W杯)2027オーストラリア大会のグループリーグ組分け抽選が3日、行われた。27年ラグビーW杯は、参加チームが従来の20から24に増え、グループリーグは、4チームがAからFまでの6つの組に分かれて行われる。

 組分けを決める際に、参加チームをランキングの順に4つの「バンド」に分けて抽選が行われ、世界ランキング12位の日本代表(ジャパン)は、フランス(5位)、アメリカ(16位)、サモア(19位)と同じプールEに入ることが決まった。フランスとは11年W杯以来4大会ぶり、アメリカとは15年W杯以来3大会ぶり、サモアとは15年大会から4大会連続の同組となる。

  ◇  ◇  ◇

「バンド2に入って良かった!」

 ラグビー関係者のなかには、抽選結果を知って、そう胸をなで下ろした人も多かったのではないか。

 11月22日。試合開始前まで11位だったジョージアに、終了直前の“逆転サヨナラPG”で競り勝ったジャパンは12位に浮上。7位から12位で構成される「バンド2」に入ったことで、この日、フランスを除けば“格下”のアメリカ、サモアと同じE組入りが決まった。

 これで、2位以内に入って「ベスト8」入りに大きく前ーーと、希望的観測を抱くラグビーファンもいるかもしれないが、そう簡単にことは運ばないだろう。

■フランスには過去W杯で2戦2敗

 フランスとは過去に03年(29対51)、11年(21対47)と2度W杯で対戦しているが、全敗。かつてラグビー界のレジェンド平尾誠二さん(故人)は、「フランスやフィジーのようなバックスのいいチームに日本が勝つのは難しい」と話したが、それから30年以上経ってもフランスのバックスは健在。特に、ルイ・ビエル=ビアレ、ダミアン・プノー、トマ・ラモスのバックスリーは決定力抜群で、ジャパンにとっては難敵だ。

■米国は31年W杯の自国開催を控え強化中

 アメリカには今年9月に47対21と快勝しているが、31年W杯の自国開催を控えて現在は強化の真っ最中。ジャパンが南アフリカから歴史的大金星を挙げたのも、自国開催を19年に控えた15年W杯でのこと。アメリカも当時のジャパンとまったく同じ状況で、今回は相当気合いを入れて大会に臨むだろう。侮れない存在だ。

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