巨人を来季襲う亀井引退の喪失感…「振り向けばカメちゃん」と“前・現・次”監督から絶大な信頼

公開日: 更新日:

「振り向けば亀井がいる」

 巨人原辰徳監督(63)がそう言って重宝した亀井善行(39)が21日、引退を表明した。

 上宮太子高から中大を経て、2004年ドラフト4位で巨人入り。17年目の今季は3月26日のDeNAとの開幕戦で劇的なサヨナラ本塁打を放ったものの、昨季終盤に股関節と左足の内転筋を痛めた影響で、91試合に出場し、打率.216、3本塁打、17打点。12日の阪神戦で左ふくらはぎに死球を受け、13日に登録を抹消されていた。

 この日、都内で行われた引退会見に臨み、「自分の打撃を崩してしまった。直りそうにないと判断した。大塚副代表、原監督には9月上旬に伝えたんですけど、自分の中では5月に引退することは決めていた」と明かした。

 09年のWBCでは原監督が率いた侍ジャパンの一員として世界一に貢献した。プロ17年間で通算1412試合、1069安打、101本塁打、462打点。不動のレギュラーとして君臨したわけではなかったが、それでも長く現役を続けられたのは、歴代の指揮官に頼りにされる存在だったから。WBC時にイチローが「いい選手ですね」と認めた強肩と高い外野の守備力、勝負強い打撃を買っていた原監督は、会見の最後に登壇し、「困った時の亀井頼み。私の中では野球ジャイアンツの守り神だった」とねぎらいの言葉を送った。「外野のレギュラーが後半戦になって不振や故障でいなくなる。そんな時、助けてくれるのはいつもカメちゃんなんだ」と明かしたことがある。チームが苦しんでいた最近まで5番を打たせていたことでも、信頼度の高さがうかがえる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  4. 4

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  5. 5

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  1. 6

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  2. 7

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  3. 8

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ

  4. 9

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝