“ぼったくり男爵”2030年冬季五輪候補地「札幌」ベタ褒めの魂胆とIOCのお寒い事情

公開日: 更新日:

「ぼったくり男爵」は北の大地をも食い物にする気か。

 国際オリンピック委員会(IОC)のトーマス・バッハ会長(67)は8日に会見し、2030年冬季五輪の招致を目指す札幌市が、選手村や競技会場に既存施設を活用する案に「札幌には事実上、すべてがそろっている。東京大会とは出発点が大きく異なる」と好印象を口にした。

 コロナ禍により、1年延期された今夏の東京五輪は感染防止のため無観客での実施を強いられた。開催費用が膨れ上がった上に、スポンサー企業の多くが宣伝効果を得られなかったことから、バッハ会長は「(コロナの収束で)2030年は観客や参加者すべての人に制限がなくなると思う」と、チケット収入や協賛金などの収益が見込めるとニンジンをぶら下げた。

 バッハ氏は現時点で札幌市が有力な開催地だと言わんばかりだったが、それも当然だ。

■札幌だけが頼みの綱

 IОCでは開催地選定のスケジュールを明らかにしていないものの、現状、30年五輪開催に明確に名乗りを上げているのは札幌だけだ。ピレネー・バルセロナ(スペイン)、ウクライナに加え、ここにきて02年に開催実績のある米ソルトレークシティーも招致を発表しているが、札幌のように具体的な開催年は明言していない。札幌市とは異なり、他の都市は今後、住民投票で招致を否決される可能性もあるだけに、IОCにとっては現状、札幌だけが頼りなのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?