武田薫
著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

大坂なおみ正念場…辣腕コーチとの契約終了は「愛想を尽かされた」ということ

公開日: 更新日:

 とりあえず父親が呼び寄せられ帯同している。臨時だろう。

 今シーズンは全豪こそ3回戦だったが、3月のマイアミは決勝に勝ち進んで復活を期待させた。しかし、4月末のマドリードでアキレス腱を痛め、全仏は初戦敗退、ウィンブルドンは欠場。得意のハードコートシーズンに入り5週間ぶりにコートに戻った。

 アキレス腱の故障はアスリートにとって厄介だ。ただ、フィセッテがウィンブルドン出場を要求したということは、故障が致命的でないと判断したわけだ。今年のウィンブルドンはポイントが付かない特殊な運営で、大坂は事前に「意味がない」的な発言をした。ただ、コロナ禍に加え、人種問題や記者会見をめぐるコート外の雑音が続き、大坂は集中できず試合数も不十分だった。コーチはテニスへの前向きな姿勢を求め、選手は受け入れなかった。フィセッテは42歳と若く、これだけの実績があればコーチとしての夢も理想もある。暇ではない。愛想を尽かされたということだ。

 選手は常に故障の不安を抱えている。プロアスリートの「健康」は期間限定で「そのうち治る」という一般人の健康とは違い、どの選手もなにがしか故障を抱えながらプレーしている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

  2. 2
    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

  3. 3
    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

  4. 4
    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

  5. 5
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

  1. 6
    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

  2. 7
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 8
    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

  4. 9
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異