新コーチ人事も新庄監督の意向受け入れ…日本ハム「ドラフトと育成」の2本柱は風前の灯火

公開日: 更新日:

フロント主導の球団なのに新庄監督を制御できず

「新庄監督とつながりの深いコーチが3人加入した一方で、武田勝投手コーチ、金子誠野手総合兼打撃コーチ、上田佳範二軍外野守備走塁コーチが退団。選手会長である近藤健介も海外FA権を行使して他球団への移籍が有力視されています。退団や移籍の根っこにあるのは新庄監督の存在です」と、さる球団OBがこう続ける。

「例えば金子コーチは職人肌で、指導者として優秀。将来の監督候補といわれたくらいです。新庄監督とソリが合わずに退団するのでしょうが、選手の育成に関しては痛手ですよ。近藤は誰よりも何よりも勝利への執着心が強い。とにかく勝ちたくて仕方がない。なのに新庄監督は、今年をトライアウトと位置付け、明らかに力のない選手まで一軍で起用したり、ポジションや打順をコロコロ変えたりして、結果として負け続けた。中心選手である自身の打順やポジションすら一定しなかった。そんなことに耐えられないのでしょう。チームの顔とも言える真面目な選手が出ていくとすれば、よほどのこと。アマチュア選手への影響は大きいでしょうし、今後のドラフト戦略に支障を来すかもしれません」

 チームの2大方針であるドラフトと育成にも影響するというのだ。

「それでも来季は新球場元年。話題性で新庄監督に勝るものはないという主に親会社の判断なのでしょう。とにかく新庄監督に指揮を執ってもらうことありきなので、要望があれば聞き入れるしかない。フロント主導の球団ながら、新庄監督をコントロールできない印象があります」とは前出のOBだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  5. 10

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ