駒大・大八木監督の勇退で露呈…学生の部活動を支える“家族寮母”の限界

公開日: 更新日:

「当たり前」も限界に来ている。

 箱根駅伝で2年ぶり8度目の総合優勝を果たした駒沢大学。指揮を執る大八木弘明監督(64)が優勝後の会見で「3月で終わりです」と今春限りでの勇退を発表した。その理由として、

「私も65歳になる。体力的にきついし、女房(寮母を務める京子さん)にも賄いをずっとやらせて苦労させっぱなし。休んでもらいたい。私が退任しないと休んでもらえない」

 と明かしたのだ。

【写真】この記事の関連写真を見る(10枚) 

「大八木監督の駒大に限らず、学生の部活動は指導者の家族の犠牲の上に成り立っているという側面がある。青山学院大の駅伝部も原晋監督の妻・美穂さんが寮母を務め、毎日の学生の食事から選手の悩み相談まで受け持っている。高校野球でも例えば横浜高校では2015年まで監督として野球部を率いた渡辺元智さんの妻・紀子さんが長く寮母を務めた。寮ができる前は、自宅に選手を住み込ませていたのは有名な話です。1997年からは娘の元美さんが寮母を引き継ぎ、18年3月まで選手の面倒を見た。家族の負担は相当なものですが、学校側がコスト的にそれに甘えているところもあるのです」(アマチュアスポーツ担当記者)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?