大谷翔平“魔球スイーパー”駆使し2勝目も…初の「サイ・ヤング賞」狙いに足りないもの

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 エンゼルス・大谷翔平(28)が日本時間12日、今季2勝目をかけて、ナショナルズとのインターリーグ(交流戦)に「3番・DH」で先発登板。制球が安定せずに6四死球と苦しみながらも、7回を1安打無失点で2勝目(0敗)を手にした。昨季途中から球種に加えた「スイーパー」主体に配球を組み立て、6三振を奪った。

 今季はこのスイーパーの精度が向上し、「魔球の使い手」の一人に選ばれている。大リーグ公式サイトは11日、メジャーではやりのスイーパーの特集記事を掲載。大谷のスイーパーの平均球速136キロはパイレーツの右腕ケラーらと並び、メジャートップ、平均曲がり幅約45.72センチはメジャー平均と比べて約10.2センチ上回った。昨季から今季にかけてスイーパーによって防いだ失点「29」は昨季、ア・リーグのサイ・ヤング賞投票で2位に入ったホワイトソックスのエース右腕シースのスライダー「38」に次いで2位だという。

 先のWBC決勝ではエ軍の同僚で米国のトラウトのバットに空を切らせて試合を締めくくったのが、このスイーパーで、今では魔球を自在に操っている。今季初勝利を挙げた6日のマリナーズ戦では昨季のア・リーグ新人王で長距離砲のロドリゲスを曲がり幅約53センチの魔球で空振り三振に仕留めた。スイーパーの精度は増すばかりだが、2年連続の規定投球回(162)と200奪三振をクリアして投手として最高の栄誉であるサイ・ヤング賞を狙うには、直球の球威が重要になる。

 大谷は投打の二刀流をこなし、心身とも負担が大きいだけに仕方のないこととはいえ、シーズンを追うごとに球速が低下する傾向にあるからだ。

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