韓国に追い付かれ味方DFに思わず「こっちが入れよるわりによう奪われとるやないか」
■典型的な「口は災いのもと」
試合翌日、韓国サッカー協会の役員が口を滑らせた。3勝1分けの韓国は9日、最終戦でフィリピンと対戦する。日本が15-0で勝ったことを念頭に置いて「5分に1点のペースで(日本よりも多い)18点を決めてみせる」と言い切った。
大量得点予告にフィリピン側が怒り心頭。試合が始まると全員守備に徹し、韓国の猛攻を5失点でしのぎ切った。
典型的な「口は災いのもとやな」と思った。
日本は10日の南ベトナム(当時)戦に勝てばメキシコに行ける。
「早く点を入れて楽になりたい」。この思いが重圧となって足かせになった。攻めても攻めてもゴールは決まらず、プレッシャーが蓄積して体はこわばるばかり。前半を0-0で折り返した。
後半5分の杉山隆一さん(当時26歳=三菱)のゴールに救われた。杉山さんは3試合目のレバノン戦で左肩を亜脱臼してしまい、バンデージでグルグル巻きにして痛み止めの注射を打ちながらのプレーやった。