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鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

贅沢税問題が示すエンゼルスオーナーの本気度 再び積極的に球団経営を行う理由を見いだした

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 今季の大リーグのトレードは、マックス・シャーザーとジャスティン・バーランダーという現在の球界を代表する投手を擁していたメッツが、前者をレンジャーズに、後者をアストロズに移籍させ、大きな話題となった。

 長らく球界随一と言われたヤンキースの年俸総額(約2億7000万ドル)を抑え、今季開幕時点で約3億5000万ドルと豊富な資金力で有力な選手と高額の契約を結んだのがメッツだ。

 今シーズンの開幕前は両投手を擁するメッツの評価が高く、ナショナル・リーグ東地区で地区優勝に最も近い球団と考えられていた。しかし、実際には7月末の時点でメッツはポストシーズンへの進出が難しい状況に置かれている。

 メッツの苦境は、年俸総額と成績は必ずしも比例しないことを改めて教えている。

 それとともに、今年のトレード市場で注目されたのが、エンゼルスの動向だった。

 大谷翔平の去就に関心が集まるエンゼルスは、シーズン中のトレードでは長らく選手を放出する側に回り、積極的な補強は行ってこなかった。しかし今回、打者はロッキーズからC・J・クローンとランドル・グリチェク、投手はホワイトソックスのルーカス・ジオリトとレイナルド・ロペスを獲得している。

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