むやみに気を使い、おだててその気にさせるだけが指導ではない
春季千葉大会の開幕が迫っています。
夏の千葉大会のシード権が懸かっているだけに、できる限り好成績を狙いたい。決して手を抜くことのできない大事な試合ですが、私は大会に向けて調整のために練習の強度を落とすようなことは一切していません。夏までの残り3カ月。どれだけ個々の力とチームの力を伸ばせるか、そこに重点を置いているからです。
春のセンバツから低反発バットが導入されたことで高校野球が大きく変わり、今まで通りの戦略が練れなくなりました。それに加え、ただでさえ今のチームは実績がなく、選手個々に試合で勝つための考え方や、練習時の意識などが不足しています。今までのように選手を野放しにして、勝手に育ってくれればいい、なんて悠長に構えていられないのが実情です。
現在は選手たちを肉体的、精神的にも徹底的に追い込んでいます。本人の実力以上のことを要求することもある。内心では「この子には無理だろうな」と思っていても、です。要求をクリアできなければ厳しく指摘して、「なぜできないのか?」と問いかける。
むやみに選手に気を使い、おだててその気にさせることだけが指導ではありません。少々酷な気もしますが、時には鞭を振り、尻を叩いてやることもチームをつくる上で重要な仕事です。無理やりにでも限界に挑戦させることで、自分の殻を破ってもらいたい。逆に言うと、その過程で音を上げるようでは成長はありません。