ドジャース佐々木朗希 160キロ封印で苦肉の「ごまかし投球」…球速と制球は両立できず

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ごまかし投球はいつまで?

 そもそも球速と制球はトレードオフの関係にあるといわれる。球速を追求すれば制球を犠牲にしなければならないし、制球を追求すれば球速を犠牲にしなければならないが、「要するに佐々木はメジャーで球速と制球を両立させることは、現時点で難しいと判断しているのですよ」と、特派員のひとりがこう続ける。

「日本では160キロ超のストレートを、ある程度、コントロールすることもできた。しかし、メジャーでは日本と比べてボールがサラサラして滑りやすいのか、それとも他に理由があるのか、160キロ超の速球を投げようとすると、制球がままならなくなる。そのため球速を捨て、制球を重視しているのです」

 佐々木は「チームとしては先発としての仕事を果たして欲しいとしか思ってないと思う」「理想は僕の投球ができて、イニングを投げられること」とも言った。つまり160キロ超の速球を投げて、なおかつイニングも稼ぐのが理想だが、現時点で両立はできない。チームが求めているのは長いイニングを投げることだから、制球を重視して160キロは捨てるということだろう。

 とはいえ、それは本来の姿ではない。「(この日は)初球の直球が最初に結構強めに打たれたので、とにかくごまかしながらって形になる」(佐々木)とスライダーを多投してしのいだが、「ごまかし」の投球は果たしていつまでもつか。

 ドジャースは佐々木の日本時代のデータを取得し、球種ごとの質を数値化しているという。それによるとメジャー平均を最も上回ったのはフォークで、速球の質も平均を上回ったものの、スライダーは平均以下だったらしい。最大の武器であるフォークが本来の威力を発揮するのは、160キロ超の速球があればこそ。だましだましの投球がメジャーでいつまで通用するかは定かじゃない。

  ◇  ◇  ◇

 佐々木は自己中心的な性格で知られ、その振る舞いからロッテ時代はチーム内でも波紋を広げたこともあった。現時点では味方の援護に助けられているもののそれがいつまで続くかは不透明。ド軍ナインから「見放される日」は来るのか。その可能性は。

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