作新学院・小針監督の「不適切指導」に私が思うこと 批判するのが“無難”かもしれないけれど…
私は彼の就任当初から、監督同士としての付き合いがあります。
練習試合などで接する小針監督の印象は、非常に情熱あふれる人物。選手が課題をクリアできるまでとことん付き添い、伴走する。若いのにしっかり子供に寄り添う姿には、感心させられました。
世間では「体罰だ」などという厳しい意見が出ていることは知っています。それでも、小針監督に悪意があったとは信じたくない、というのが率直な気持ちです。
私の今の立場的に、本件で小針監督の指導を批判するのは“無難”かもしれませんが……このコラムでは、言いにくいことでも忖度せずにお伝えしたい。
実際のところ、「素手での捕球」は有用な手段のひとつだと思っています。たとえば、ボールを体の近くに引きつけて捕球する感覚や、グラブをかぶせるのではなく、下から上に動かす意識を植え付けることができる。道具も使わず手軽だから、かつては当たり前のように実施されてきたし、現在でも多くの現場で見られます。
たまたま今の私がやっていないだけで、もしも一塁手のハンドリングがあの手この手を使っても改善せずに行き詰まった際に、試してみる可能性を完全に否定することはできません。