プロ野球記録「18連敗」の最中、近藤昭仁監督は激怒しながらあるはずもない盗聴器を探した

公開日: 更新日:

「この球場はベンチに盗聴器があるんじゃないのか!おい、探せ!」

 もちろん盗聴器などあるはずはない。この年、チームは最下位に沈んだ。そして98年を迎えるのである。

 打線は95年に3割を記録し、4番として牽引したフリオ・フランコが3年ぶりに復帰。前年チーム打撃3冠のマーク・キャリオン、堀幸一、私、新人王を獲得した小坂誠もいて、まずまずだった。

 投手陣も最優秀防御率の小宮山悟さんに、12勝の黒木知宏の2本柱は強力だった。実際、4月は11勝5敗で首位スタート。このシーズンのチーム防御率は3.70でリーグ2位、打率.271は同トップだった。

 6月、日本はフランスで行われているサッカーワールドカップに初出場。ドーハの悲劇を経てやっとたどり着いた大舞台に日本中が沸いていた。スポーツ紙も連日サッカーの話題を1面で報じていた。

 そんな最中の12日。私の1000試合出場のメモリアルゲームを黒木の勝利で飾る。23勝25敗で借金2。まだまだ上位を狙えると思っていた。それが、翌日から出口の見えないトンネルに迷い込むとは……。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち