ドジャース大谷翔平が抱えるパドレス・ダルビッシュ有との「恩讐と因縁」

公開日: 更新日:

ダル煮え湯を飲まされる大谷

 大谷は23年オフ、エンゼルスからFAでダルのいるパドレスと同一地区のドジャースに移籍。後を追うように山本由伸(27)もポスティングでド軍に加入すると、ダルはこう言った。

「ドジャースの良さはわかっている。だから倒したいですし、いつも燃える」「大谷くんも山本くんも、もしパドレスが契約できるなら日本人で集まってドジャースを倒したいというのがあった」「(2人のド軍加入で)正直、力が抜けた」

 大谷は23年までの6年間、ダルとは対戦した経験がなかったが、昨年はレギュラーシーズンで右前打を1本打っただけ。ドジャースを「倒したいし、いつも燃える」というダルに煮え湯を飲まされている。

■ベテラン右腕の出はなをくじく右前打

 大谷は18日のパドレス戦に「1番・DH」で出場し、4打数1安打1得点。得点をメジャートップの118と伸ばした。

 ダルとの日本人同士の直接対決は大谷に軍配が上がった。初回、カウント2-2から外角低め約154キロの直球を捉えて右前打。4番フリーマンの先制3ランを呼び込んだ。6番パヘスにも一発が出て、パドレスのエース右腕からいきなり4点をもぎとった。

 今季のダルは初回の防御率3.86と打たれる傾向がある。大谷が牽引するド軍打線がダルの立ち上がりの悪さを見逃さなかった。

 二回1死一塁で迎えた第2打席は甘く入った変化球を捉えたが、フェンス手前で失速。4試合ぶりの44号はならなかったが、状態の良さをうかがわせた。

 試合は八回、救援投手が打ち込まれて同点に追いつかれたものの、直後にベッツが決勝ソロを放って、同地区のライバル相手に3連勝。8月の宿敵同士による直接対決第1ラウンドはド軍が制し、ゲーム差を2と広げた。

 なお、ドジャースはこの日、山本由伸と大谷の次回登板を発表。山本は19日、敵地デンバーでのロッキーズ戦に中6日で今季11勝目を狙う。大谷は21日に同じロッキーズ戦のマウンドに上がり、2年ぶりの白星を目指して中6日で先発する。

  ◇  ◇  ◇

 そんな大谷だが、いまや「投手生命の危機」にまで発展しかねない状況に置かれている。本人の意向もあるとはいえ、球団は投手復帰プランを二転三転させたあげく、現時点で当初より1カ月も前倒ししているのだ。さらに、休養日は父親リスト入りの2日間を除けばゼロ。これでもかとばかりに酷使が続く中、いったいいま何が起きているのか――。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  2. 7

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  3. 8

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相が招いた「対中損失」に終わり見えず…インバウンド消費1.8兆円減だけでは済まされない

  2. 2

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    長女Cocomi"突然の結婚宣言"で…木村拓哉と工藤静香の夫婦関係がギクシャクし始めた

  5. 5

    「NHKから国民を守る党」崩壊秒読み…立花孝志党首は服役の公算大、斉藤副党首の唐突離党がダメ押し

  1. 6

    国民民主党でくすぶる「パワハラ問題」めぐり玉木雄一郎代表がブチ切れ! 定例会見での一部始終

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  3. 8

    男子バレー小川智大と熱愛報道のCocomi ハイキューファンから《オタクの最高峰》と羨望の眼差し

  4. 9

    長女Cocomiに熱愛発覚…父キムタクがさらに抱える2つの「ちょ、待てよ」リスク

  5. 10

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ