【19日19時半〜】やり投げ北口榛花の"3連覇"への道は「予選で62m」…日大時代の恩師が指摘
【女子やり投げ予選A組】(19日19時30分〜)
今年の世界選手権(世陸)は北口榛花(27)の大会と言っても過言ではない。
22年オレゴン大会で日本陸上女子フィールド種目で戦前戦後を通して五輪、世界選手権で史上初となる銅メダルを獲得。23年ブダペスト大会で金メダルを手にすると、昨年のパリ五輪でも頂点に立った。今回は、自国開催の大舞台で国際大会3連覇が懸かる。
その北口に暗雲が垂れ込めたのは6月下旬。利き腕の右ひじを痛め、7月の日本選手権を欠場。故障箇所をかばったことで調整が大幅に遅れ、実戦復帰した8月のダイヤモンドリーグ(DL)第13戦は50メートル93で最下位。直後のDLファイナルでは、なんとか60メートルを超えた(60メートル72)が、ここも最下位の6位で3連覇を逃した。
前回優勝者の「ワイルドカード枠」で出場するこの大会。19日の予選は3週間ぶりの実戦となるものの、やり投げ選手にとって右ひじの故障は致命的だ。日本中が期待する金メダルどころか、「メダルにも手が届かないのでは」と懸念する声もある。
北口の日大時代の監督で大会のテレビ解説をしている小山裕三氏(佐野日大短大学長)がこう言う。
「17日に北口と話をしました。『右ひじは大丈夫ですが(勝負は)やってみなければわかりません』と明るい表情でした。右ひじの本当の状態はわかりませんが、当時の痛みは頭に残っているはずです。それを払拭するには19日の予選で62メートルを投げたい。予選は3回の投てきです。いきなり1投目にクリアするのは難しいでしょうが、3投目までに62メートルを投げれば自信は戻るでしょう」
なぜ62メートルなのか。小山氏は続ける。