やり投げ北口榛花 金メダルを取るには「追い風」「向かい風」のどっちが有利?専門家が解説

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【パリ五輪】陸上女子やり投げ

 問題はメダルの色だ。

 昨年の世界選手権金メダルの北口榛花(26)が、1投目で予選通過ラインの62mを超える62m58を投げ、10日(日本時間11日未明)の決勝に進んだ。

 予選トップは65m52を投げた東京五輪銀メダルのM・アンドレイチク(28・ポーランド)。この日の65m超えはただ一人で、予選通過者12人のうち62m以上投げたのは8人だった。

 21年東京五輪の北口は、日本勢では57年ぶりの決勝に進出したものの12位に終わった。その後、22年世界陸上銅メダル、23年同金メダル、ダイヤモンドリーグファイナル制覇など輝かしい成績を収め、世界のトップに立った。今回はもちろん優勝候補の筆頭だが、「魔物が棲む」といわれる五輪は何が起こるかわからない。金メダルは取れるのか。北口の日大時代の監督で現地でテレビ解説をしている小山裕三氏(佐野日大短大学長)が言う。

「この日、北口以上の記録を出した選手は6人いますが、まったく不安を感じていないでしょう。テレビ中継ではわからないと思いますが、競技場内は風が舞っている。一般的にやり投げの投射角は34~36度で、空気抵抗を利用して揚力を得るので逆風が有利ですが、北口は40度以上と高く、スピードと力のある放物線を描くので追い風の方が記録が伸びます。6投目までに、この追い風をつかまえれば、自己記録(67m38)の更新もある。67m以上投げれば金メダルの可能性は高いと見ています」

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