ポスティング解禁の村上宗隆に「大きな懸念」…メジャーでの攻守“適応力”に米スカウト疑問符
井川慶は「ヤンキース史上最悪の契約」
「元ヤンキースの松井秀喜しかり、大谷翔平(31=ドジャース)しかり、最初は動く速球に手を焼いた。松井は右投手のシンカーを苦にした。ボールの上っ面をたたいては内野ゴロを量産、ニューヨークメディアに『ゴロキング』と揶揄された。大谷も1年目のオープン戦は散々だった。日本にいたときのように右足を上げてタイミングを取る打ち方で凡退を繰り返し、いてもたってもいられずキャンプ中に同じアリゾナにいるイチローのもとを訪ねたほどです。それでも彼らには適応力があった。1年目の松井は16本塁打だったものの、得点圏打率はチームトップの.335、打点はチーム2位の106だった。1年目の大谷も最終的に22本塁打を放った。自分からメジャーの環境に適応して、それなりの成績を残しました」
そこへいくと最後までメジャーの環境に適応できなかったのが、いまだに「ヤンキース史上最悪の契約」といわれる井川慶だ。
06年オフにポスティングシステムで移籍し、年俸5年総額約23億2000万円(当時)、阪神への譲渡金約30億円(同)。合わせて50億円を超す金額が当時、話題となったとはいえ、5年間で計13試合に先発しただけ(2勝4敗)、3年目以降はマイナー暮らしのままメジャーのマウンドに戻ることはなかった。
「メジャーの硬いマウンドにまったく対応できなかった。投げるときに踏み出した右足が、日本では地面に沈んでいた。決め球のチェンジアップが機能したが、メジャーのマウンドは硬くて右足がはね返されるよう。本人は『ボールを抜く感覚がつかめない』とボヤいてばかりでした。ならば硬いマウンドに合わせたチェンジアップを模索するとか、新たな変化球を身に付けるべきなのに、できなかった。野手も同じことが言えます。メジャーに来たらメジャーの環境に合わせるべきです」とは、当時を知るマスコミ関係者だ。
村上は現時点で打っても守っても、課題を克服できていない。2、3年かかっても改善されないのだから、適応力という点で疑問符が付くのは事実だ。
けれども、まだ25歳と若い。適応に時間がかかるタイプなのかもしれないが、投手が日本のプロ野球以上に速い球を投げる環境に対応できなければ苦戦は必至だ。
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ところで村上、巨人岡本、西武今井らの契約規模はどれくらいが想定されているのか。米スカウトと専門家に「ガチ評価」を聞くと意外な答えが返ってきた。
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