女子ゴルフ「国内メジャー」は大混戦…並木俊明プロが挙げた「優勝候補」意外な名前

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「ラフは長いし、グリーンも速い。ピンポジ(ピン位置)だって難しい。頭が痛いですよ」

 選手たちからこんなボヤきが聞こえてくる今回の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」(茨城GC西C=6718ヤード・パー72)は、女子プロ協会が主催する公式競技。選手が「国内メジャー」と呼ぶだけあって、通常の冠大会に比べてシビアなセッティングになっている。

 だが、「技術と経験がモノをいう」と言われたのは昔の話。近年の優勝者を見ると、昨年と2018年覇者の申ジエ(38)以外は、実績のない若手ばかりだ。

 19年大会を制した渋野日向子はプロ2年目。大会史上最年少の20歳273日でうれしいツアー初Vを飾った。21年大会の西村優菜(2年目)と22年大会の山下美夢有(3年目)も20歳で、この優勝がツアー2勝目。23年大会を制した吉田優利は4年目で、すでに2勝を挙げていたが、当時まだ23歳だった。24年大会は15歳の韓国アマチュアのイ・ヒョソンが7打差10位から大逆転してファンを驚かせた。

 そして今年も2日目が終わって通算5アンダーでトップに立っているのは22歳の大久保柚季。昨季、下部ツアーで3勝している2年目選手で、レギュラーツアーの優勝経験はない。その大久保を2打差の2位タイで追うのはプロ入り同期の荒木優奈(20)と、韓国の17歳アマのオ・スミン。ちなみに、この韓国の女子アマは身長173センチでドライバーの飛距離が280ヤード超の飛ばし屋だ。4月の「オーガスタ・ナショナル女子アマ」で3位になり、同月に千葉で行われた「全米女子オープン」最終予選会を通過している。

 とはいえベテランや実績ある選手も黙ってはいない。

「若手にメジャータイトルは取らせない」と週末の逆転を狙うのが、3打差4位につける金澤志奈(30)だ。金澤は10年目の昨季、地元開催の日本女子プロ選手権でツアー初優勝。「メジャー2冠目」を視野に入れる。シビアなセッティングだけに、5打、6打差でも一気にひっくり返る可能性はある。1アンダー5位タイには、昨年プレーオフで敗れたリベンジに燃える藤田さいき(40)や、河本結(27)、川﨑春花(23)。1オーバー9位タイの佐久間朱莉(23)らも、まだ優勝圏内と言える。

 ならば、最後に笑うのは誰か。

 会場をよく知る並木俊明プロは、予選2日間をテレビ観戦してこう言う。

「西コースは東コースよりグリーンが小さく、少し曲がったホールが多い。フェアウエー(FW)の左や右サイドに打ち分けられる精度がカギになる。例えば、今大会でバーディーを計算できるのはパー5の5番(543ヤード)と17番(511ヤード)ぐらいですが、17番はFWが左に傾斜しているので、第1打は右の林の上を狙って右サイドに置きたい。狙い通りに運べば、飛ばし屋は楽に2オンできるのでイーグルも狙えます。ティーショットの正確性が求められるとはいえ、飛距離が出る選手は林の奥にまで曲げなければ、短いクラブでラフからでもグリーンに乗せることができるホールもある。10番パー4(365ヤード)も左ラフから多くの選手がパーオンしていました。ピン位置が厳しく、グリーンが硬くなれば、短いクラブで打てる選手が有利です」

 並木プロが続ける。

「会場が東京よみうりCCから、当地に変わった2009年以降、アマチュアを含めて韓国選手が7回優勝している。韓国選手はスイング軸が安定し、曲がらないし、小技も上手い。ここぞというときのメンタルも強い。以上の要件から、私は韓国のアマチュア、オ・スミンが優勝争いに絡み、公式戦のタイトルを取るのではないかと見ています」

 さて、最終日は日韓対決となるか。

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