甲子園予選「私立vs公立」で私学に猛烈逆風 県外出身8人でも“判官びいき”もやむなしか
「さすがに全国各地から選手を集めている公立校は耳にしませんけど、近隣の都道府県から選手が来ている学校は珍しくありません。正式な寮がなくても関係ない。学校周辺で下宿生活を送っていますから」
こう言うのは今回の甲子園に出場したある私立校の監督。公立校を下して甲子園に駒を進めたとはいえ、地方大会では猛烈な「判官びいき」を経験したという。
「球場の声援ですよ。地方大会の準決勝以降で対戦したときなんて、球場全体が『私立対公立』の構図になって猛烈な逆風が吹き荒れましたから。公立といえども室内練習場やナイター設備を備えるなど、私学顔負けの学校もありますけどね」
ちなみに今回の甲子園に出場した公立は49校中9校。このうち初戦を突破したのは2校で、いずれも1勝しただけで甲子園を後にした。
そのうちのひとつである鳴門渦潮(徳島)は県立ながら兵庫出身が3人、京都出身が2人、奈良、福岡、香川出身が1人ずついる。ベンチ入り20人中8人が他の都道府県出身者とはいえ、県外からの生徒を積極的に受け入れる「全国募集」があればこそ。学校の活性化のみならず、地方創生を目指した制度だという。
かつては有望な中学生を3年時にこっそり県内の中学に転校させ、「地元出身者を集めた田舎の県立校」として甲子園で大暴れした学校も中にはあったが、そんな学校と違って制度自体を公表しているし“大義名分”もある。
大学や社会人顔負けの環境を整え、甲子園請負監督を雇い、他の野球学校との争奪戦を制してかき集めた素質ある選手を鍛えている私学に比べたら、どう考えても公立は分が悪い。それは今回の甲子園の結果を見ても明らかだ。「判官びいき」もやむを得ないという気もするのだ。


















