横浜157キロ右腕・織田翔希“メジャー一直線”の不安と課題「いずれ肩肘が壊れかねません」
後ろが大きいフォーム
怪腕の夏が終わりを告げた。
横浜の157キロ右腕・織田翔希(3年)が夏の甲子園準決勝(20日)の智弁和歌山戦に先発、3回途中8安打4失点と打ち込まれ、わずか56球でKO。1-7で敗れ、大粒の涙を流した。
今秋ドラフト1位候補であり、ヤンキース、ドジャースなど複数のメジャー球団も熱視線を送る織田の進路に関して、同校の村田監督はこの日の試合後、「ずっと、そっち(メジャー)も日本も視野に入れながら。どうするかというのを大会が落ち着いたんで、これから相談します」と発言。かねてNPBを経ずにMLBに挑戦することに、「米国では環境も違うし、日本のプロ野球で実績を残してから行くものと思っている」と否定的だった恩師が、これまでの発言を翻す格好となった。メジャー志向があった織田にとって“障壁”のひとつとされた村田監督も認めざるを得ないほど、メジャーの攻勢が激しいのだろう。本紙は8月20日付の紙面で、ヤンキースが水面下で織田の周辺に猛アプローチしている現状を報じている。
怪腕の「直メジャー」がいよいよ現実味を帯びる一方、今大会をネット裏で視察した複数のスカウトは織田の投球について、「不安と課題」を口にした。
「この日の智弁和歌山戦は、その不安と課題が明確に出ました」と、某セ球団のスカウトがこう続ける。
「織田の長所は、体の柔軟性が高く、関節の可動域が広いこと。これが常時150キロ超の直球を投じる土台になっています。加えて、打者のレベルや状況に応じて、強弱を付けられる。10球投げれば5球は“抜いて”投げてはいます。ただ、織田のフォームは長所と短所が表裏一体。テイクバックで腕を後方に大きく取るフォームは、腕を加速させるための『助走距離』を長く確保できる。肩甲骨を大きく使い、体幹の回転と連動させることで、蓄えたエネルギーを一気にボールへ伝えやすく、球速やボールの強さにつながります。一方、腕が体の後ろに入り過ぎたり、テイクバックが深くなり過ぎたりすると、腕が遅れて出てくる形になりやすい。大きなテイクバックは出力を生み出せる半面、その出力を受け止める肩肘にも相応の負担がかかる。まだまだ体幹や下半身にもろさがあるだけに、今のフォームで投げ続ければ、いずれ肩肘が壊れかねません」


















