高安「無冠の帝王」脱却に暗雲 敢闘賞で復活も、焦りが招いた夏巡業での負傷離脱
好事魔多しというが……。
25日、7月場所で敢闘賞を受賞した高安(36)が夏巡業を休場。「左内転筋筋損傷」の診断書を協会に提出し、再合流は望み薄だ。
夏巡業は腰痛のため、13日から途中出場。午前の稽古後に一人しこを踏むなど、精力的に汗を流していた。そこにきて、稽古中にまさかのアクシデントである。
36歳は現在の幕内では最年長。元大関として実力は誰もが認めるところだが、いかんせん、故障が多い。今年の春巡業では大関時代以来となる巡業皆勤を果たしたものの、直後の5月場所は序盤に右足を負傷し、休場。一方、巡業がなかった先場所は「千秋楽に朝乃山に勝てば」という条件をクリアし、11勝で敢闘賞を受賞した。昨年3月場所では技能賞を獲得しており、敢闘賞は2022年9月場所以来だ。
「先場所の活躍があるからこそ、あせりもあったのではないか」と、若手親方はこう続ける。
「高安は5月場所の休場で三役から平幕に転落。近年は腰痛の影響で、本場所後半で星を落とすケースが多かった。それが先場所は11勝し、14日目は25歳と若く勢いのある義ノ富士、千秋楽は元大関の朝乃山を立て続けに撃破した。優勝争いのプレッシャーとは比べものにならないとはいえ、条件付きの三賞を手にしたことも、『重圧に弱い』と言われ続けていた高安にとって自信になったのでしょう。巡業序盤は腰痛の治療があるので仕方ないにせよ、中盤から調整し、そのまま本場所に向けて勢いを、と考えていたはずですが……」
親方衆の間でも「一度は優勝させてやりたい」と言われていた実力者。いよいよ“無冠の帝王”からの脱却と思われた矢先に、無念の巡業離脱である。
「本場所(9月13日初日)まで3週間あるから、何とかしたい」とは高安。それまでに間に合えばいいのだが……。


















