「凄母」佐藤 留美氏

公開日: 更新日:

■「企業の良かれと思う“配慮”が女性を二級市民化しています」

 保育園の待機児童問題、支援制度の有名無実化など、働く母を取り巻く環境が相変わらず厳しいなか、山積する問題を知恵と工夫で乗り越え、仕事と育児を両立させている女たちがいる。

 本書では、こうした凄腕マザーたちを「凄母」と命名。40歳過ぎに転職し国際事業部でデジタル戦略業務を担当する「資生堂の母」、プランナーとして国際賞を受賞する「電通の母」、第1子出産後に事業部長に上り詰め2人目不妊の治療にもチャレンジした「リクルートの母」、ブラジルへ子連れ赴任する「日産の母」など、11人の母たちの凄いサバイバル術を紹介している。

「凄母が所属する会社の共通項は、顧客に女性が多いこと、一度どん底に落ちた経験を持っていること、ITなどの新興企業であること、の3つ。それ以外の企業では『凄母』はまだ生息できないのが実情です」

■凄母たちのサバイバル術に学べ

 現状では、毎年決まった時期に、同じような条件で働ける、同質の男性を一括採用する企業がほとんど。それは大量生産・大量消費の時代には合致していたが、いまのように変化の激しい時代に、平均的な人材が何人増えても新しいアイデアは生まれにくい。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」