「逃げる」林由美子著

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■終わりのない逃避行

 建設会社の事務員として20年、働いてきた聡美は、社長を引き継いだ2代目の耕平からリストラを言い渡される。憤った聡美は、金庫の裏金3000万円を横領。しかし、営業マンを装って聡美に接近してきた和磨に知られてしまう。弱みを握られた聡美は、和磨に命じられるまま、耕平の娘・芹香誘拐の手助けをする。和磨は、耕平に身代金1億と、半生を世間に公表するよう要求。しかし、何日経っても、紙面にそれらしい記事は出ない。そんな中、聡美の作ったパスタを食べた芹香が激しいアレルギー反応を起こして死んでしまう。予定が狂った和磨と聡美の終わりのない逃避行が始まる。

 ノンストップ長編サスペンス。
(宝島社 657円)

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