「イスラム国の野望」高橋和夫著

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 とかく理屈と抽象論の多い宗教関係の本。しかしISに関しては実際的な書物が増えた。本書はそのひとつ。きびきびしたわかりやすい文章がいい。「ターリバーン」を支援したのが「アルカーイダ」。スンニ派ゆえシーア派のイランとはそりが合わないが、「ビンラーディン」一族が世話になった過去があり、イランでは一切テロを行わない。

 しかし、その手の現実主義には若い世代が反発し、代わってISが力をつけた。なぜならISは「真っ向勝負しかしない鉄砲玉のようなもの」だからだ。なるほど、こういう説明ならよくわかる。黒ずくめの衣装や指を1本立てるジェスチャーなどの様式性はナチによく似ており、それが若者を引き付ける一因でもあるという。

 反目し合うペルシャ人(イラン人)とアラブ人だが、ともにトルコ人に対しては「田舎者」とさげすみの目を向けることや、イスラム世界では指導者は美男がいいとされ、「オサマ・ビンラーディンはなかなかの二枚目」などという豆知識(?)も面白い。

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