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イスラム専門家・内藤正典教授が明かす「トルコ政府が用意した人質交換シナリオ」

安倍首相のカイロ演説、TV討論はひどかった

「イスラム国(IS)」の人質事件発覚から1カ月半が過ぎた。湯川遥菜さんと後藤健二さんが殺害される悲惨な結果になったが、政府の対応のどこに問題があったのか、どう動いていたのかなど、まだ解明されていない疑問は多い。トルコに精通するイスラム世界の専門家である同志社大学大学院教授の内藤正典氏(58)は、「官邸の判断ミス」と切り捨てた上で、トルコ政府が用意していたシナリオも明らかにした。

――人質事件で官邸と外務省が最後まで2人を助けることができなかったことに国民は失望しました。当時、さまざまな情報を得て発言した専門家の立場から、事件をどう見ていましたか。

 まず疑問だったのが安倍首相のカイロ演説です。あの前後の文脈はおかしい。難民・避難民を受け入れているトルコとレバノンに人道支援を行いますとし、その後にISILと闘う周辺各国にと言っている。そうなると、文脈から考えると周辺各国にはトルコとレバノンが入りますが、どちらもISとは闘っていない。トルコはISへの軍事作戦を拒否している。では、周辺各国とはどこを指すのか。ISと敵対しているヨルダンの他は、有志連合に参加しているサウジアラビアやUAE、カタール、バーレーンなどということになる。サウジのようなお金持ちの産油国に日本が援助するということか。それは不自然です。

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