「狙撃手のオリンピック」遠藤武文著

公開日: 更新日:

 1979年、ライフル射撃の選手としてオリンピック代表に決まった長野県警の神稲は、ある日、検視官に呼び出される。検視官によると、明科で孤独死した老婆が書いた雑記帳に巡査だった神稲の父親の名前が記されていたという。読むと老婆は神稲の父親に深い恨みを抱いているようだった。日本のモスクワオリンピック不参加が決まり、神稲は、父と老婆の関係を調べ始める。一方、テルアビブ空港乱射事件の被疑者として公安に監視される元過激派の荻窪は、故郷の明科に戻り、身をひそめ自動車修理工場で働いていた。祖母の死後、荻窪は戦死したと聞いていた父親の消息を追う。

 長野オリンピックで交錯する2人の人生を描いた長編サスペンス。(光文社 1600円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋