「独裁者の子どもたち」ジャン=クリストフ・ブリザール&クロード・ケテル著、清水珠代訳

公開日: 更新日:

 中国の初代主席だった毛沢東は自分の子どもにも厳しかった。すべての者は辛酸をなめ、試練に耐えて強くならなくてはいけないと言い、自分の家族は範を垂れるべきだと考えた。生きるためには1人200キロの穀物が必要なのに、自分の子どもには140キロでいいと公言した。最も可愛がられていた末娘の李訥でさえ、父と一緒の夕食のときに、コックに饅頭を作ってもらうというぜいたくをしたことを告白して自己批判しなければならなかった。

 スターリン、チャウシェスク、ムバラクなど恐怖で国を支配した独裁者の子どもが、過酷な運命の下でどのように生きてきたのかを描くノンフィクション。(原書房 2500円+税)


【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  2. 2

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  3. 3

    佳子さま31歳の誕生日直前に飛び出した“婚約報道” 結婚を巡る「葛藤」の中身

  4. 4

    国分太一「人権救済申し立て」“却下”でテレビ復帰は絶望的に…「松岡のちゃんねる」に一縷の望みも険しすぎる今後

  5. 5

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  1. 6

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  2. 7

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  3. 8

    清原和博 夜の「ご乱行」3連発(00年~05年)…キャンプ中の夜遊び、女遊び、無断外泊は恒例行事だった

  4. 9

    「嵐」紅白出演ナシ&“解散ライブに暗雲”でもビクともしない「余裕のメンバー」はこの人だ!

  5. 10

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢