• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

パレスチナの“壁”の中の戦時下の日常「オマールの壁」

 20世紀後半以来の世界の現代史上で最も悪名高いふたつの「壁」。ひとつは長く東西冷戦の象徴だった「ベルリンの壁」。もうひとつがヨルダン川西岸にイスラエルが勝手に建てた「パレスチナの壁」だ。現在都内公開中の「オマールの壁」は、パレスチナ人の生活空間を恣意的に分断するこの壁をモチーフにした話題のパレスチナ映画だ。

 オマールは自治区に住むパン職人のパレスチナ人青年。「壁」の向こうにいる活動家の友人タリクに会いに、毎日のように危険を冒して壁を乗り越える。しかし実は本当の目的はタリクの妹ナディアに会うこと。パレスチナの若者のみんなが政治化しているわけではない。オマールもまた、恋する相手と結ばれることだけ夢見る平凡な男子なのだ。

 しかし、成り行きで彼はイスラエルの公安警察に見込まれ、抵抗組織の内通者にされそうになるが、むしろ本当に映画を突き動かしているのは“戦時下の日常”の感触だろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    作家・中村文則氏が警鐘 「全体主義に入ったら戻れない」

  2. 2

    高プロの仰天デタラメ実態「年収1075万円以上」に根拠なし

  3. 3

    神戸市64歳職員が1日3分の“中抜け”で厳罰減給になったワケ

  4. 4

    米朝会談後に「空白の8時間」 金正恩は何をしていたのか

  5. 5

    9歳女児が下敷きに “違法建築ブロック塀”誰が有罪になる?

  6. 6

    消防士の腕で眠る赤ちゃん…写真が急拡散したそのワケとは

  7. 7

    菅長官が“枚方市”を誤読し大炎上…被災自治体「抗議した」

  8. 8

    原発再稼働で二枚舌 新潟県知事にくすぶる“選挙違反”疑惑

  9. 9

    “大口”止まらず…本田圭佑が「結果にコミット」と独演会

  10. 10

    父の遺体をBMWに乗せて埋葬…ナイジェリア男性に非難殺到

もっと見る