• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger
北上次郎
著者のコラム一覧
北上次郎評論家

1946年、東京都生まれ。明治大学文学部卒。本名は目黒考二。76年、椎名誠を編集長に「本の雑誌」を創刊。ペンネームの北上次郎名で「冒険小説論―近代ヒーロー像100年の変遷」など著作多数。本紙でも「北上次郎のこれが面白極上本だ!」を好評連載中。趣味は競馬。

「老人ホームで生まれた〈とつとつダンス〉」砂連尾理著

 気鋭のダンサーである著者は、ベルリンで障害者との共同公演を行ったことをきっかけに、ダンスの持つ力とその意義を再認識。帰国後は京都府にある特別養護老人ホーム「グレイスヴィルまいづる」で、ワークショップを行うことになる。本書にはその活動と、「とつとつダンス」と名付けられた、体で対話するダンスの事例が紹介されている。

 例えば、「別れのダンス」では、2人1組になって握手をし、そのままお互いが徐々に体勢を後ろに倒していく。体の重みで手が離れる最後の瞬間まで、指先でもつながろうとするのがポイントだ。

 他にも、自分や相手の脈拍を測り、そのリズムにあわせて体を動かす「脈拍を踊る」、ティッシュペーパーなどを上から落とし、その落ちていく動きに合わせて体を動かす「落下ダンス」など、とつとつダンスは一見するとダンスとは言えないような動きばかりだ。

 しかし、シンプルで自然な動きだからこそ、言葉を超えた感覚が刺激される。本書では、認知症の高齢者に思わぬ動きや表情が生まれてくる様子もつづられている。

 認知症の症状に対する、新たなアプローチのヒントになりそうだ。(晶文社 1700円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もし破局したら…“恋愛露出狂”剛力&前澤社長の未来予想図

  2. 2

    逸材ゴロゴロ 夏の甲子園“契約金1億円”ドラ1候補7人の名前

  3. 3

    キムタクは“御一行”で…被災地を単身訪れた斎藤工との差

  4. 4

    進学説の真偽は…金足農・吉田輝星めぐるプロ争奪戦の内幕

  5. 5

    ガッツポーズ禁止と熱中症“美談化”…球児を潰すご都合主義

  6. 6

    剛力彩芽へ助言…私生活をSNSにアップする女優は伸びない

  7. 7

    剛力は助言無視で再炎上…救えるのはバナナマン日村だけか

  8. 8

    安倍首相が異例の神社参拝3連発 総裁選に不安で“神頼み”

  9. 9

    まるで炎上商法 “超人ショー”と化した24時間TVの存在価値

  10. 10

    恋愛に厳しいはずが…剛力彩芽を“黙認”するオスカーの打算

もっと見る