「魂でもいいから、そばにいて」奥野修司氏

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「今回は家族物語だけに絞って収録しました。霊体験は怖いと思うかもしれませんが、怖がった人はひとりもいなかったし、聞いている僕も怖くありませんでした。どこかうれしそうに体験談を語る彼らを通して、霊体験というのは、亡くなった人との関係を紡ぎ直すことなんだな、と感じましたね」

 妻と1歳10カ月の次女を津波で失った男性は、津波を想定せず職場にとどまり、助けに行かなかったことを後悔していた。そんな男性の夢に、火葬した夜から2人が現れるようになる。夢から覚めても同じ映像が見え、「魂だ」と確信したという。

 その後も男性が欝々と悩んでいると、慰めるかのように2人が夢に現れては話しかけ、昨年の正月には「今は何もしてあげられないよ。でも信頼している」と。

 3歳の息子の思い出話をすると息子のおもちゃが勝手に動き出すという女性、役所で死亡届を書いていたら、亡くなった兄から「ありがとう」と書かれたメールが届いたという60代の女性など、本書には亡くなった人と“再会”したことで、生きる気力を取り戻した人々の姿がつづられている。

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