「アサヒビール30年目の逆襲」永井隆著
アサヒビールは1987年の「スーパードライ」発売でビールのトップメーカーとなった。そのためスーパードライの販売に影響を与える商品を発売してはならないという暗黙のルールに縛られ、ビール依存型経営から脱却できなかった。だが、負け犬でいいのかという平野副社長の檄に発奮したマーケティング本部は、果汁入り缶チューハイの開発に取り組む。
居酒屋の生搾りサワーに勝てるものはなかなかできなかったが、果汁の劣化を防ぐ技術が開発される見通しに。デジタルマーケティング部の玉手は、この企画が通ったら“ファンベース・マーケティング”をやらせてもらおうと考えた。
企業の大変革を描くノンフィクション。(日本経済新聞出版社 1500円+税)