「世界一の珍しい鳥」蜂須賀正氏著、杉山淳編

公開日: 更新日:

 徳川慶喜の孫にして大名華族、学習院中等科から、父の母校ケンブリッジ大学に入学し、鳥類の研究に没頭。そして、探検家にして飛行家であった著者(1953年没)は、17世紀に絶滅した巨大な鳩ドードー研究の権威として世界的に知られ、沖縄本島と宮古島との間に引かれた生物地理学上の線である蜂須賀線にその名をとどめた奇才の鳥類学者である。

 本書は、50年に出版した「世界の涯」に収録された絶滅鳥ドードーとモアについての文章を中心に、「アフリカ猛獣狩奇談」「ブルガリヤ国王」「サハラ砂漠」など雑誌に発表された紀行文を加え、博物学者ハチスカの世界が一冊に収められている。

 作家・川端裕人氏の解説付き。

 (原書房 3800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に