「ルビンの壺が割れた」宿野かほる著

公開日: 更新日:

 水谷一馬は、フェイスブックで偶然、未帆子という名を見つける。未帆子は一馬にとっては忘れられない女性だった。まさかと思いつつメッセージを送ると、やがて返信が。それは紛れもなく、28年前に別れた元婚約者の未帆子本人だった。

 こうしてメールによる2人の往復書簡が始まる。

 大学の演劇部の先輩後輩だった一馬と未帆子。その出会いから生い立ち、やがて結婚へと向かう過程が懐かしい思い出話とともにつづられていく。

 しかし、やりとりが進むにつれ、それぞれが隠していた秘密が浮き彫りになっていく。

 一馬は意を決して問う。結婚式の当日、未帆子はなぜ現れなかったのか、と。それに対する未帆子の返信は……。

 思わぬ結末に戦慄が走るサイコホラー。

(新潮社 1000円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  4. 4

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  5. 5

    国分太一の不祥事からたった5日…TOKIOが電撃解散した「2つの理由」

  1. 6

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  2. 7

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  3. 8

    「ミタゾノ」松岡昌宏は旧ジャニタレたちの“鑑”? TOKIOで唯一オファーが絶えないワケ

  4. 9

    中居正広氏=フジ問題 トラブル後の『早いうちにふつうのやつね』メールの報道で事態さらに混迷

  5. 10

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償