「名探偵傑作短篇集 火村英生篇」有栖川有栖著

公開日: 更新日:

 推理作家の有栖川は、友人の火村に呼び出され、事件現場に駆け付ける。臨床犯罪学者の火村は、フィールドワークと称し、捜査に参加しており、有栖川も彼の助手として認められていた。

 現場は外国人モデルのサンダースが転落死した自宅マンションだった。目撃者の証言から被害者がバルコニーで何者かと争っていたことが分かる。しかし、サンダースの部屋はチェーンロックがかかっていたという。マンションは弁護士の田宮が彼女に買い与えたものだった。行方を捜すと田宮は所轄署にいた。1時間前に踏切事故で彼の妻が死んだというのだ。(「赤い稲妻」)

 火村と有栖川のコンビが不可解な事件の謎を鮮やかに解いていく短編集。

 (講談社 840円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも