「戦争の大問題」丹羽宇一郎著

公開日: 更新日:

 日本が戦争に巻き込まれる可能性は低くない。現状維持しようとする覇権国に対し、新興国が現状変更を強行することが戦争を引き起こす原因になることを「ツキジデスの罠」というが、新興国・中国の現状変更が続けば米中戦争が起こる可能性がある。第2次大戦の時、1941年に陸海軍や官庁、民間のエリートが、資源不足と生産力不足のため日本は負けると予測したのに、東条英機はその報告を握りつぶした。当時の戦争指導者は、勝てる見込みがあれば設定するはずの到着点を設定せず、戦争に走ったのだ。

 民間出身で初の中国大使を務めた国際ビジネスマンが、元防衛大臣、軍事ジャーナリストらの話に基づいてまとめた戦争論。

(東洋経済新報社 1500円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲