「ノーベル賞の舞台裏」共同通信ロンドン支局取材班編

公開日: 更新日:

 ベールに包まれたノーベル賞の舞台裏を徹底取材したリポート。

 創立から1世紀、受賞者には偉人が名を連ね、ノーベル賞は世界最高位の権威を誇る。だが、過去には「がんの原因は寄生虫」学説や、悪名高い「ロボトミー手術」開発に賞を授与するなど、ミスも少なくない。賞の運営には創設者ノーベルの遺言が絶対視されるが、遺言では「経済」を賞の対象に指定しておらず、スウェーデン経済界によるゴリ押しで、加わったそうだ。

 佐藤栄作元首相の平和賞受賞のために政府が展開した国際ロビー活動や、日本人受賞者が出るたびに繰り返される日本人取材陣の狂騒ぶりなどを紹介しながら、国家や著名大学の思惑が交錯し、時に政治に利用される賞の現実に迫る。

(筑摩書房 900円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    佐々木朗希「中5日登板志願」のウラにマイナー降格への怯え…ごまかし投球はまだまだ続く

  3. 3

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希「負傷者リスト入り」待ったなし…中5日登板やはり大失敗、投手コーチとの関係も微妙

  5. 5

    加賀まりこ「鈴さん」人気沸騰中!小泉今日子と《そっくり》の母親役でフジ月9“夢の共演”を待望する声

  1. 6

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 7

    河合優実「あんぱん」でも“主役食い”!《リアル北島マヤ》《令和の山口百恵》が朝ドラヒロインになる日

  3. 8

    永野芽郁「文春砲第2弾」で窮地…生き残る道は“悪女への路線変更”か?

  4. 9

    Kōki,主演「女神降臨」大爆死で木村拓哉がついに"登場"も リベンジ作品候補は「教場」か「マスカレード」シリーズか

  5. 10

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった