「増補新装版 優生保護法が犯した罪」優生手術に対する謝罪を求める会編

公開日: 更新日:

 ナチス・ドイツは優生学を盾に精神障害者などに強制的に断種手術を行ったが、日本でも、それも戦後に、優生保護法に基づき、ハンセン病患者や障害者に対して強制的に不妊手術が行われた。1946年生まれの飯塚さん(仮名)は父親が病気で、母親が働いて7人の子供を養っていた。民生委員が母親を嫌って十分な生活保護費を渡さず、生活は苦しかった。飯塚さんはこの民生委員によって知的障害がないのに知的障害者の施設に入所させられる。中学卒業後、住み込みで働いていた先の職親に診療所に連れていかれ、何も知らされずに不妊手術をされたという。優生手術被害者への謝罪と補償を求める運動の資料を加えた増補版。

(現代書館 2800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった