「伴走者」浅生鴨著

公開日: 更新日:

「速いが勝てない」ランナー・淡島は、視覚障害マラソンの選手、内田の伴走者を務めることになった。

 内田は20代半ばで突然サッカー界に登場し、ドイツのチームで活躍した異端児だった。バイク事故で視力を失ったが、4年かけて立ち直り、マラソンで再び世界に挑むことを目指す。記録ではなく、手で触れられるメダルを取るのが目標だ。

 パラリンピック出場枠を取るため、南国の国際大会に出ることに。だが、もう1人の伴走者が腸炎を起こして、淡島が1人で全距離を伴走することになった。互いに短いロープを握って走ると、内田の走りに上下動が多すぎることに気づく。(「夏・マラソン編」)

 視覚障害者の世界が見えてくるスポーツ小説2編。

(講談社 1400円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"