「開ける男 鍵屋・圭介の解けない日常」本田久作著

公開日: 更新日:

 36歳の圭介は、鍵屋「岩谷フーディーニ商会」のただ一人の従業員。店舗兼住居で、憧れの唄子さんの娘・レミと息子・空とともに暮らしている。空は気に入らないことがあるとすぐにトイレに引きこもるため、そのたびに圭介はレミに頼まれトイレを開けなくてはならない。

 いつものようにトイレを巡り大騒ぎしていると、黒ずくめのスーツ男が店を訪ねてきた。男に連れられ、圭介がやってきたのは見るからにヤクザの事務所だった。猫を抱いた組長らしき吉村は、事務所に据えた高級金庫を、吉村自身にも開けられないようにして欲しいと意外な依頼を圭介にする。

 どんな鍵でも開けてしまう圭介と鍵について悩む依頼者が織りなす連作人情小説集。(ポプラ社 680円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?