「通貨烈烈」船橋洋一著

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 1985年のプラザ会議でのドル安への転換から、87年のルーブル会議での為替安定合意まで。当時のアメリカ・日本・西ドイツ・フランス・イギリスによる5カ国蔵相・中央銀行総裁会議=G5を舞台にした熾烈な通貨外交の内実を描いたノンフィクションの復刻。

 当時、レーガン政権下のアメリカは、日本や西ドイツとの貿易関係が極度に緊張。経常収支の赤字の膨張が止まらず、第1次大戦以来、初めて純債務国へ転落した。各国は財政赤字削減とドル高是正を求めるが、レーガン政権は無策で、世界の貿易制度がきしみはじめていた。こうした状況を背景に、85年9月、国際的な経済政策協調の本格的な試みとしてG5が開催される。

 各国参加メンバーへのインタビューを重ね、その裏側に迫る。

(朝日新聞出版 1000円+税)


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