「男娼」中塩智恵子著

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 前著「風俗嬢という生き方」で、風俗嬢とその業界について取材をしていくなかで、著者の興味は次第に男娼へと移っていったという。ここでいう「男娼」とは、性サービスに携わる男性および性自認は女性で生物学的には男性のニューハーフ。職種としては、出張ホスト、ウリセンボーイ、ニューハーフヘルスの3つが紹介されている。

 登場するインタビューイは、3職種の計10人。経歴は35歳で出張ホストに転じた元社長、国立大学医学部に合格したにもかかわらず医者の道には進まなかった子持ちのウリセンバーオーナー、児童養護施設で同級生や先輩に犯されて自らの性自認を意識した「男の娘」、46歳でニューハーフヘルスにデビューした元大手企業の会社員……と多様。そして、そこへ通ってくる女性・男性のなかには、セックスの悩み(夫婦間や男性恐怖)を抱えていたり、孤独の殻に閉じこもっている人が多いという。

「男娼」という性サービスの実態に迫った貴重なノンフィクション。

 (光文社 1500円+税)

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